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ESTNATION Journey

「JOURNEY=旅」を大きなテーマに、旅の道中ではなく旅先のホテルでリラックスした時間を過ごすためのラウンジウェアを提案するライン<ESTNATION JOURNEY(エストネーション ジャーニー)>。
日本古来の素材や染色方法に着目し、産地保全と創世、技術保全と革新、障がい福祉への支援など社会問題に取り組みながらアイテムを構成していきます。
今回は、「カシミヤ×藍染め」という唯一無二のマテリアルで仕立てた特別なアイテムをご紹介します。

江戸時代から続く「天然藍灰汁発酵建て」 ― 壺草苑ならではの藍づくり

「天然藍灰汁発酵建て」は自然の力だけで藍を育て、発酵させる、限られた職人だけが守り続ける伝統技法です。
藍染は、「蓼藍(たであい)」という植物が全ての始まり。 それを乾燥・発酵させると、藍のもととなる「すくも」ができ 、それに灰汁や他の天然原料を混ぜ合わせ、ゆっくりと発酵を進めていきます。
水と温度を一定に保ちながら、毎日かき混ぜて微生物の働きを整え、約1週間で染料が完成します。

江戸時代から続く「天然藍灰汁発酵建て」 ― 壺草苑ならではの藍づくり

積み重ねて生まれるジャパンブルー

ここからは、実際の染めの工程に入ります。
藍甕(あいがめ)の中に生地をゆっくりと浸し、引き上げて水気を絞ると、空気に触れた部分が酸化して少しずつ青く変化。この「浸す → 引き上げる → 酸化 → 乾燥」を何度も繰り返し、深みのある色へと育てていきます。
一度ではなく、何度も重ねることで濃度が増し、積層の色が生まれるのが藍染の魅力です。

積み重ねて生まれるジャパンブルー

手作業で生まれるタイダイ模様

先ほどの工程を終えた生地を扇子のように折り込み、固定したまま藍に浸します。
折り目の谷には染料が入りにくくなり、自然なムラが生まれて壺草苑ならではのタイダイ模様が完成。
「天然藍灰汁発酵建て」で染め重ねることで、色には深みと艶が加わり、唯一無二の青へと染め上がります。

手作業で生まれるタイダイ模様

水洗いと乾燥 ― 色を定着させる

理想の色になれば、藍甕(あいがめ)から取り出し、何度も繰り返しすすぎ余分な染料を洗い流します。
水気を絞ったあと、色を安定させるための処理を行い、発色をしっかりと定着させます。
最後に自然乾燥させることで、空気中の酸素と反応し、藍色がより深く浸透。時間とともに、藍が繊維に馴染み、使うほどに艶と奥行きを増していきます。

水洗いと乾燥 ― 色を定着させる

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