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9月 9, 2024

Special Interview : cornelian taurus by daisuke iwanaga

FEATURE
デザイナーの岩永大介氏、エストネーションバイヤー川本純也との対談から紐解くコーネリアンタウラスの魅力とは。



cornelian taurus by daisuke iwanaga
岩永大介
×
ESTNATION BUYER
川本純也

ネット環境の充実に伴い容易に情報が得られる昨今。カスタマーのモノに対する評価は年々シビアになりつつある。その中にあって、国内外を問わず支持を得続けているのがコーネリアンタウラスだ。エストネーションとの付き合いも、かれこれ10年を数える。そんな関係値たればこその新たな取り組みが今季よりスタート。その魅力を、デザイナーの岩永大介氏、エストネーションバイヤー川本純也との対談から紐解く。





デザイナー、岩永大介が海外で得た経験と確信

川本純也(以下、川本)
今日はまず、改めてブランドのこと、そして岩永さんのことについて掘り下げたいないと思っています。

岩永大介(以下、岩永)
お手柔らかに(笑)。

川本
ブランド設立から今年で何年目になりますか。

岩永
30歳の時にスタートさせたので今年で丸17年ですかね。

川本
ブランドを立ち上げる前は何を?



岩永
最初に京都のバッグメーカーに就職しました。単純に手を動かすことが好きで、昔から独学で革小物やバッグを作っていたんですよ。そこでは、モノが出来上がるまでの過程すべてを見られる環境でしたから、今考えればスタートとしては大きかったと思います。そこからアパレルメーカーへ転職し、カジュアル部門に在籍しながらいろいろ経験させてもらいました。バイヤーとして海外のショールームにも行かせてもらいましたね。すごくいい経験をさせてもらいましたし、いいモノもたくさん見させていただきました。その後、独立してブランドを設立するに至ります。



川本
私もバイヤーとしていろんな国に行きますが、その中で、高品質なクロコダイルレザーなどを使用しながらグローバルに展開できているバッグブランドはメゾンブランドでもなければそんなに多くはない印象です。ブランドを立ち上げるきっかけみたいなものはあったんですか?



岩永
30歳ぐらいまでに独立したい想いはありましたけど、そこから逆算していけるほど賢くもないし、世の中そんなに甘くない。ただ、海外での経験から勝負するならやっぱり世界に目をむけるべきだなと。そこで、外へ出ていくうえで必要なものは何かと考えたら、もちろん歴史的なこともあるけれど、作りにおける絶対的なオリジナリティ。それはバイヤーをやっていて常に感じていました。

川本
いろんなブランドを見ていて、正直○○っぽいなっていうのは少なからず見かけます。今ってバックボーンのない人でもモノが作れてしまう時代ですよね。ただ、物を選ぶ側として信念をもってモノを作り続けている方へのリスペクトはすごくあります。



川本
正直、いくら売っただとか一過性のトレンドにあまり興味がないんですよね。コーネリアンタウラスさんは○○っぽいというのがない。それって、モノ作りに真剣で、世界観やコンセプトに一本筋が通っているからだと思うんです。



ブランドの根本にあるオリジナリティの源泉とは

岩永
オリジナリティは、生き方に伴う作り手のうち(内側)から出てくるものだと思うんですよ。僕の場合は、生まれ育った神戸という街や家族の存在。それはやっぱり自分にしかないもので、それをプロダクトにどう落とし込むかがベースにあります。それに、バイヤーで得た経験をエッセンスとしてプラスしていますね。

川本
そのエッセンスがあるからこそ海外でも広く受け入れられているのかもしれないですね。



岩永
あとは、日本の文化を落とし込んでいるという点。例えば、ハンドルのデザインは刀の柄からきているんですけどそういったものを常に鞄へ落とし込みながらモノ作りをしています。これってやはり結構な手間で、時間もかかるものなんです。ただ、そこは外せませんね。



川本
その譲れない想いや真摯に向き合う姿勢はジャパンメイドの良さですよね。以前、ヨーロッパでいろんなデザイナーや作り手の方に話を聞く機会があったんです。そこで印象に残ったのは、いまだに日本のモノ作りに対するオマージュが強いということでした。

岩永
僕がブランドを始める前から、やっぱり日本の質の高さは知られていましたよね。ただ、モノ作りとか、ファッション全体というよりはデニムだとかあるカテゴリーに偏っていた部分がありました。



川本
たしかに、僕ら日本人にも「これは岡山のデニムなんだぜ」ってすごいポジティブに語る人が多かったですね。



両者の想いがシンクロし実現したEC版オーダー会

川本
一方で、見方を変えれば海外より国内の方がある意味モノを見る目は厳しいかもしれません。情報をすぐに手にできる時代ですし。ただ、コーネリアンタウラスさんは国内外問わず受け入れられている。例えば、弊社のお客様の中には経営者をはじめ、質の高いモノを常に手にしてこられた方が多い。その方々は横のつながりも広く、クチコミで情報交換をされることも多いみたいなんですよ。そこでコーネリアンタウラスさんが話題に挙がり、それを聞いた方がオーダー会に足を運ばれるケースも散見されます。それは、コマーシャル的にやっているブランドにはないところですよね。



岩永
そういう機会は本当に僕としてもありがたいんですよ。イベントに来てくれる方と話をする機会をもたせてもらってすごい勉強になっています。

川本
今季もオーダー会をやらせていただきますけど、僕が入社する以前からやられていますよね。

岩永
取引を始めた次の年からですから2015年くらいからでしょうか。



川本
さらに今回は、EC上でのオーダー会というまた新しい試みをご一緒させていただくことになりました。私たちとしては、店舗へ気軽に来られないお客様にもウチのアイテムとの接点を設けたいという想いが以前からあったんですね。ただ、一緒にやるのであれば自信をもってお薦めできるブランドさんとやりたい。そこで、岩永さんにご相談させていただいた次第です。


cornelian taurus by daisuke iwanaga CUSTOM ORDER





岩永
コロナ以前、僕らはインターネット販売を禁止にしていました。それは取引先さんにもお願いしていたこと。ただ、コロナを契機にECの見方が変わったというのはあります。そのタイミングでのお話でした。オーダー会は本来会話を重ねて進めていくものですけど、EC上に落とし込んでやるのもひとつのトライかなと。それは、僕らのECではできないシステムをエストネーションさんがやってらっしゃることも大きかったですね。

川本
ありがとうございます。EC上でのカスタムオーダーは、セレクトショップに限っていえばやっているところはほぼないかもしれません。それに、今回のEC版オーダー会は特別感をより感じていただける内容になっていますよね。



岩永
そうですね。通常のオーダー会と比べるとモデルを絞って展開しますが、その代わり、白のホースパラフィンレザーや、ブルー&ボルドーのカウレザーなどwebでしかオーダーできない特別な素材&色を用意しました。ひとつ作ったらもう終わり、そんなレベルの量しかないものもありますしね。それに、ファスナーの色をシルバーとゴールドから、ファスナーテープも茶と黒から選択できるのも、通常のオーダー会ではない部分です。



川本
個人的にはギフトという選択肢もイメージができます。コーネリアンタウラスさんとは初の試みですけど、そういう経験を重ねていくことが今後は我々としても非常に大事だなと思います。

岩永
我々にとっても20年の節目も目前ですし、引き続きモノ作りに真摯に向き合っていきたいとは思いますけど、プラスして新しい取り組みもどんどん行なっていきたいですね。あとは、僕個人でもいろいろと活動していて、そこでの経験もプロダクトに還元していきながらブランドの違った側面を見せていければと思います。

PROFILE

岩永大介
アパレルメーカーで企画運営やバイヤーとして経験を積んだのち、30歳を機に独立。自身が生まれ育った神戸を拠点にバックブランド、コーネリアンタウラスを設立する。プロダクトから透けて見える日本のモノ作りや文化、さらには動物たちの性質、実父がやられていた仕事が背景にある船具から派生したパーツなどなど。あらゆる部分から発せられる唯一無二の存在感は海外のバイヤーの心を掴み、レクレール、ドーバーストリートマーケットなど世界的なセレクトショップからも一目置かれる存在に。

川本純也
エストネーションの銀座店、六本木ヒルズ店でスタッフとしてキャリアを重ね、20代の若さでバイヤーに就任。時代を捉えた審美眼と感覚の鋭さがありながら、伝統や確かなモノ作りへのオマージュも欠かさない。それが、モードからクラシック、ドレス、カジュアルなど幅広いバイイングを可能にしている要因に。

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2026/02/03

KAISHU solutions COUPON REWARD CAMPAIGN

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アッセンブル エストネーションにて不用になった衣類回収をおこないます。 この度、アッセンブル エストネーション GINZA SIX店・アトレ恵比寿店・ニュウマン高輪店、コラム松坂屋名古屋店にて、お客様のご不用になった衣類を回収し、必要な人達へとどけるエストネーションの課題解決スキーム「KAISHU solutions」の期間限定クーポンキャンペーンを開催いたします。 回収された衣類は、提携業者にて仕分けされ、エストネーションでのリユース品の販売やアップサイクル、ケミカルリサイクル、サーマルリカバリーなどで再利用されます。 ■開催期間 2026年2月11日(水・祝)〜3月1日(日) ■開催店舗 アッセンブル エストネーション GINZA SIX店・アトレ恵比寿店・ニュウマン高輪店 コラム松坂屋名古屋店 ■キャンペーン概要 期間中、ご不用になった衣類をお持ちいただいたお客様には、衣類1点につき500円分のクーポンを発行いたします。  *発行されたクーポンは当日からご利用可能です。 ■クーポンご利用可能店舗:クーポン発行店舗に限り、ご利用可能です。 ■クーポン有効期限:2月11日(水・祝)~3月1日(日) ■クーポンご利用条件:お買い上げ金額¥5,000(税込)毎に1枚ご利用いただけます。 ■注意事項 ・期間中、お一人様最大5点までお持ち込みいただけます。 ・回収ブランドに、指定はございません。 ・制服類、肌着類、水着、着物、靴や鞄などの雑貨類は、回収対象外となります。 ・スーツ等上下セットの衣類については、それぞれ1点としてカウントさせていただきます。 ・お持ち込みの前に必ずお洗濯をお願いいたします。 ・お持ち込み後のご返却はできかねます。衣料品のポケットなどに、貴重品等が入っていないか必ずご確認ください。 ・エストネーションメンバーご本人様によるお持ち込みのみ回収させていただきます。 ・クーポンの発行及びご利用には、エストネーションメンバーへの入会と各キャンペーン実施店舗公式ラインへのお友達登録が必要です。(当日入会、登録可能) ・詳細はスタッフにお問い合わせください。 ・イベントの内容は予告なく変更する場合があります。 2/11 Wed. - 3/1 Sun. アッセンブル エストネーション GINZA SIX店・アトレ恵比寿店・ニュウマン高輪店 コラム松坂屋名古屋店 --> オンラインストアはこちらから ONLINE STORE --> ※イベントの内容は予告なく変更する場合があります。 あらかじめご了承ください。 ※詳細はスタッフまでお問い合わせください。 お問い合わせは コールセンター TEL:0120-503-971 (11:00~20:00) メールフォームでのお問い合わせ -->

2026/02/02

JOURNAL

FOLK×ESTNATION「Work & Life is Precious」

FOLK×ESTNATION「Work & Life is Precious」

医療×ファッションでつくる、 新しいユニフォームの誕生秘話 ファッションには、単なる装いを超えて、着る人の内面や生き方を映し出す力があります。その力を医療現場で働く女性の誇りやモチベーションにつなげたい―そんな想いから本プロジェクトは始まりました。 医療用ユニフォームを追求し続けてきた「FOLK (フォーク)」と、本質的なラグジュアリーをコンセプトに掲げるESTNATION。異なるフィールドのプロフェッショナルが手を組み、歩んだ2年間の軌跡。開発の舞台裏から、実際に最前線でお客様をお迎えする方々との座談会まで、その歩みを紐解きます。 Work & Life is Precious 今回の座談会のテーマは「Work & Life is Precious」。ファッションの美しさと医療現場の機能性は、どのように融合し、働く女性たちの心を動かすのか。開発に携わった企画担当者と、実際に最前線でお客様・患者様をお迎えする「接客のプロ」たちが集まり、仕事への誇りやユニフォームに込めた想いを語り合いました。 エストネーション ・商品部 部長 多田 かずみ ・六本木ヒルズ店 ウィメンズ担当 松浦 麻衣子 聖心美容クリニック ・六本木院 美容コンシェルジュ 西澤 朋美氏 ・銀座院 美容コンシェルジュ 寺門 彩花氏 フォーク株式会社 ・企画室 伊佐 和佳奈氏 ■ファッションで心を動かす。「本質的なラグジュアリー」とは — 医療とファッション。異業種の両社が手を取り合ったのでしょうか。 多田:私たちが大切にしているのは、「The Essence of Luxury(本質的なラグジュアリー)」というコンセプトです。そこには、「Beauty(美しさ)」「Variety(多様性)」「Excitement(ワクワク)」という3つの要素が含まれています。 単に商品を並べるだけでなく、サービスや接客含めた空間全体でお客様の心を動かし、豊かなライフスタイルを提案することを何よりも大切にしています。 松浦(ESTNATION):六本木ヒルズ店の店頭に立っていて感じるのは、お客様は自分らしい生き方や美意識を非常に大切にされているということです。メインターゲットである40代・50代の方を中心に、最近では30代やご家族連れなど幅広い世代の方がいらっしゃいますが、皆さまに共通しているのは「流行だから着る」のではなく、「自分のライフスタイルをどう豊かにするか」という視点をお持ちだという点です。私たちは、言葉にならないお客様の思いや、「どんな時間を過ごしたいか」「どんな自分でありたいか」という潜在的な願いを汲み取り、その方の人生のワンシーンに寄り添う一着をご提案しています。 ■1年にわたる葛藤を乗り越え、医療というフィールドに踏み出すことを決断 — 今回のコラボレーションプロジェクトは、どのような経緯で実現したのでしょうか。 多田(ESTNATION):正直にお話すると、このプロジェクトが動き出すまでには長い時間を要しました。当初「医療」というキーワードが出たとき、私は非常に緊張し、一度立ち止まってしまったのです。医療は命を預かる神聖で過酷な現場です。そこに異業種であり専門知識がないファッション産業に携わる私たちが、安易に参入してもよいものかと葛藤しました。社内でも議論がありましたが、私は「そこをしっかり咀嚼しない限り、ESTNATIONの名前を入れることはむしろブランド棄損になる」と考え、実はお話をいただいてから1年ほど時間をいただきました。 — そこからどのように気持ちが変化したのですか? 多田(ESTNATION):やはりコロナ禍を得て、医療従事者の方々がどれほど過酷な環境で社会を支えているか、私自身も改めて痛感したことが大きかったです。「過酷な環境で働く方々だからこそ、単なる流行だけでなく、個人の生き方、内面を表現する手段であるファッションの力が必要なのではないか」。そう考え方が変わりました。現場で「美しさ」や「誇り」を感じていただき、働く女性を支援(エンパワーメント)することこそが、私たちがやるべき意義なのだと。これは単なる制服作りではなく、働く女性へのエールなのだと腹落ちした瞬間、このプロジェクトに魂を込めようと決意しました。 伊佐(FOLK):私たちFOLKも「着る人のモチベーションや一体感を生み出す」ことを大切にしてきました。医療現場という制約の多い環境であっても、選ぶ楽しさや美しさを提供したいという想いはESTNATIONさんと完全に一致していました。多田さんがそこまで真剣に「医療」と向き合ってくださったからこそ、ファッションとユニフォーム、それぞれのプロフェッショナルが本気で手を組む、意義のあるプロジェクトになったと感じています。 ■接客のプロが語る「装い」の力。「戦闘着」がスイッチを入れる — 接客や患者様の対応をされる皆さまにとって、身につける「ウエア」はどのような役割を果たしていますか? 松浦(ESTNATION):私にとって、店頭で着る服はある種「戦闘着」のようなものです。バシッと決めたスタイリングでお店に立つと、自分自身の高揚感が高まり、仕事モードへのスイッチが入ります。接客においては「いらっしゃいませ」という言葉を使いますが、心の中では「おかえりなさい」のような、家族や友人を迎えるような温かい気持ちを持つようにしています。でも、お客様に踏み込みすぎず、プロとしての心地よい距離感を保つためには、きちんとした装いという「鎧」が必要なときもあります。自分がその瞬間を楽しんでいるからこそ、お客様にも楽しい時間を提供できるのだと思います。 寺門(聖心美容クリニック):美容クリニックには、楽しみな気持ちで来院される方もいれば、過去に嫌な思いをされて警戒心を持たれていたり、不安や緊張を抱えている方もいらっしゃいます。私たち美容コンシェルジュはクリニックの「顔」として最初に患者様と接します。だからこそ、私たち自身がまず心を整え、安心感を与えられる清潔感や、誠実さを装いで表現することが大切だと感じています。 西澤(聖心美容クリニック):私も同感です。医師には直接相談しづらいことでも、私たちには話していただけるような「相談しやすい雰囲気」を作ることが目標です。「今日も頑張ろう」という前向きな気持ちで患者様をお迎えするためには、身につけるものが大きな力をくれると感じます。着ているユニフォームのデザインが可愛かったり、着心地が良かったりすると、自分のモチベーションが自然と上がります。オン・オフの切り替えという意味でも、素敵なユニフォームに袖を通すことは、プロとしての自覚を呼び覚ます儀式のようなものかもしれません。 ■徹底した「引き算の美学」と「素材革命」。ファッションと機能を融合 — 実際のウエア開発において、こだわった点や難しかった点はどこですか? 多田(ESTNATION):最も苦労したのは、ファッションの自由な表現と、医療ユニフォームとしての厳格なルールの両立です。ユニフォームとしての使いやすさという点で考えると、どうしても外せないルールが存在します。例えば、ポケットの配置や数、工業洗濯への耐久性などです。 デザイン面では、ESTNATIONらしい「ミニマルで洗練された美しさ」を追求しました。あえて装飾を削ぎ落とす「引き算」のデザインです。その中で、最もこだわったのが「お辞儀をした時の美しさ」です。 伊佐(FOLK):接客のシーンではお辞儀の動作が頻繁にあります。今回のESTNATIONさんとのコラボ企画では、日本のおもてなしの美学を象徴するお辞儀の動作にこだわり、美しさだけではない機能美を追求することで、おもてなしユニフォームの「ネクスト スタンダード スタイル」をかたちにしたいと考えました。 胸元が見えない安心感がありつつ、デコルテや顔周りが最も美しく見えるネックラインの深さを、ミリ単位で調整しました。直線に近いギリギリのカーブを描くことで、甘くなりすぎないシャープな女性らしさを表現しています。 また、上半身はコンパクトなデザインですが、背面のウエストに深めのタックを入れる工夫を施しました。このタックが開くことによって、お辞儀をした時に背中が突っ張らず、かつヒップラインが見えすぎないようカバーしてくれます。360度どこから見ても美しく、動きを邪魔しない設計です。 — 機能面についてはいかがでしょうか? 伊佐(FOLK):これはまさに「素材革命」と言える自信作です。着用したときに重さを感じないほど軽く、高いストレッチ性やスポーツ衣料並みの吸汗性を持ちながら、汗じみも目立ちにくい素材を採用しました。 さらにこだわったのは、美しいシルエットを実現する、このふんわりとした素材の膨らみ感です。一般的に丈夫な素材は重みや厚みを感じる場合がありますが、今回は軽量で柔らかく、工業洗濯にも耐えうる強度を実現しました。何度洗っても型崩れせず、毛玉にもならずこの美しいフォルムをキープできるのは画期的だと思います。 西澤・寺門(聖心美容クリニック):一番驚いたのがポケットです! どこにあるのか分からないくらいデザインに馴染んでいるのに、しっかり収納力があるんです。ボールペンなどを持ち歩くので必須なのですが、見た目の美しさを損なわない工夫に感動しました。 伊佐(FOLK):そこはまさに「引き算」と「機能」のせめぎ合いでした(笑)。デザインの切り替え線を利用してポケットを作ることで、機能性を確保しながら、外見上のノイズを極限まで減らしています。 ■業種別の「キャラクター設定」が、ディテールへのこだわりに — 今回のコレクションには、役割に応じたデザインの違いがあると伺いました。 多田(ESTNATION):はい。開発にあたり、クリニック内での業務内容や役割に合わせて「キャラクター設定」を行いました。単にデザインバリエーションを作るのではなく、「誰が、どんなシーンで着るか」を徹底的に想像したのです。 一つは、受付などお客様を最初にお迎えするポジションのための「華やかさ」のあるデザイン。ESTNATIONで最もアイコニックな「ペプラムトップス」を採用しました。ウエスト位置を高めに設定し、女性らしい曲線美を見せつつ、座って業務をする時間が長いため、お腹周りが苦しくない設計にしています。もう一つは、カウンセリングや医療事務などを行うポジションのための「知的でシャープ」なデザイン。こちらは直線的なラインを意識し、院内をアクティブに移動(回遊)することを想定しています。持ち歩くアイテムの違いなども考慮し、ポケットの位置や仕様もそれぞれの動きに合わせて最適化しました。 — 実際に完成したウエアを着用されてみて、いかがですか? 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