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ラグジュアリーの本質を追及し、 品質にこだわったものづくりによるタイムレスでクリーンなスタイルを提案する ESTNATION。ただ、そのラグジュアリーの定義とはいったいなんなのか。「豪華な」、「贅沢な」という意味だけで表現することが果たして本質なのか。フリープランナーの種市暁さんを水先案内人とし、それぞれが思い描くラグジュアリーを探す旅に出ます。

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ISSUE 1 鷲頭 直樹
ISSUE 2 靍岡秀明
ISSUE 3 佐々木明
LUXURY OF ESTNATION

Issue.4

佐藤大介

ファッションに限らず、ジャンルレスに第一線で活躍し続ける人のラグジュアリーについて語り合う連載企画「LUXURY OF ESTNATION」。第4弾のゲストは、新代田で連日大盛況のイタリアワイン食堂Daitaliaのオーナーである佐藤大介さんが登場。2019年のオープン以降、地元の人々から各界の著名人までもが集い、思わず立ち寄りたくなる社交場として多くの人々に愛されてきたDaitaliaの魅力、そしてオーナー夫妻の考えるラグジュアリーについてたくさんのお話を伺いました。

PROFILE

佐藤大介

イタリアワイン食堂Daitaliaのオーナー兼シェフ。元プロサッカー選手の経歴を持ち、現役引退後は飲食業界へ。シェフ、魚の卸業、都内で複数の店舗経営を経験したのち、2019年に妻の華子さんとともに新代田でDaitaliaをオープンした。

LUXURY OF ESTNATION ISSUE 4

INTERVIEW

良くも悪くもお店の空気は
お客様によって変わっていく

今回で4回目となる本連載。まず最初に、種市さんと佐藤さんの出会いはいつ頃からですか?

種市

事務所がこの近くにあって、犬の散歩でこの通りをよく歩くんだけど、しばらく空き物件だったところにお店ができたからなんだろうって気になっていたんです。そのタイミングで鷲頭くんから、「種市さんの事務所の近くに、大田さん(エストネーションカンパニープレジデント)がよく行くいいお店があるみたいだよ」と教えてもらって、ふらっと顔を出してみたのが最初かな。

佐藤(大)

オープンしたのが2019年の3月で、多分その年の暖かい季節のうちからタネさんは来ているので割と早い段階から通ってもらってますね。

種市

大ちゃんとは共通の友人もたくさんいたし、出会った時から割と波長が合うような気がしていた。実際にお店に来たことのある人なら分かると思うけど、入った瞬間から「うわ、めっちゃいい店」ってなっちゃう匂いや雰囲気、そこにこの店主がいて、奥さんの華ちゃんがいてって最高でしょ。

今回は佐藤さんと長年の親交のある大田さんにも来ていただいていますが、お二人はいつ頃からお知り合いなのでしょうか?

佐藤(大)

独立前はトランジットで働いていて、ちょうど学芸大学のクラスカのオープンに携わっていたんですけど、大田さんと知り合ったのはその頃だったと思います。大田さんは僕の実家の寿司屋にも来てくれてるし、20年くらい前から知っているのかな。

大田

Daitaliaの前にやっていたお店にもいくつかお邪魔したことがあったよね。

佐藤(大)

独立してから都内でいくつかの飲食店を立ち上げてきたんですけど、その度に大田さんは来てくださっていて。いつも多忙な方なので、最近はそんなに会う機会が多いわけではないけれど、いつでも準備はしてます。

種市

大田さん来るかも、みたいな?

佐藤(大)

そうそう。満席になっていても立ち寄ってもらった時に空けられるように、当日でも一応2席は絶対に自分の中でキープしているんです。カウンターの両端と窓際のタネさんがよく座っている通称“種市シート”をバラせばって感じで。

種市

そうだったんだ。そういう常連を含めたお客さん全体に対してのホスピタリティを大事にしているところもたまらないね。

佐藤(大)

うちは小さいお店だから、多分良くも悪くもお店の空気感はお客さまのバランスで変わっちゃうと思っていて。あまりにも常連の人ばかりで入れないお店というのを作りたいわけでもないし、そういう意味では自分達なりにそこは考えながらやってるかな。

種市

紹介制ではなくてオープンなのに、お店を好きになった人がまた素敵な人を連れて行きたくなるお店というか。どんどんいいお客さんたちが層になっていく感じ。知らないお客さん同士が集まっているのに、不思議とお店全体の波長は自然とあっているんだよね。

佐藤(大)

オープンして間もない頃にタネさんが、「抜け感がいいんだよな」と言ってくれたことがあって。作りすぎてなくて、かといってあまり考えてないということでもない“抜け感”という言葉が嬉しかったですね。ロゴの露出の仕方だったり、そういう繊細な表現の部分は僕よりも華ちゃんの方がいつも気にしてるから。

種市

華ちゃんは元スタイリストだからね。

ご近所さんを中心に自然と声を掛けあえる
それが新代田という地域の魅力

新代田というローカルなエリアにお店を構えられたのはなぜですか?

佐藤(大)

ここは昔から住んできた町で、子供たちが通う小学校があったり、テリトリーを考えると店を出すなら近所がいいなとずっと思っていました。でも、この辺りはなかなか物件が出ないので、見つけるのが本当に大変でした。

種市

家族を何よりも大切にしているところもいいよね。大ちゃんちの子供たちは本当に可愛くて面白いの。それこそ世界的に有名な建築家から日本を代表するオーケストラ、俳優さんとか業界の人が集まるお店に子供たちがチャリンコでわーって来る感じもまたいいんだよ。

佐藤(大)

一歩間違えたらカオスですよね(笑)。

種市

でも本当にいい空間。作為的じゃないというか、絶妙な抜け感が見事。あとは当たり前だけど、料理が素晴らしい。見かけが良い店はいくらでもあるかもしれないけど、ここはベースがちゃんとしていて、とにかく普通を大切にしている。すごく繁盛した今でもそのスタイルは変わらないし、それは有名な人が来ようが市井の人が来ようが変わらない。

佐藤(大)

よく、「個室がないのは分かってるけど、個室っぽい席はないですか」と聞かれることがあるんですけど、見ての通りそういうスペースはない。そういう時は窓際にある外に向かって並んだ2席に通すようにしています。

種市

個室というよりむしろ丸見えじゃん。

佐藤(大)

見えるんだけど、意外と外歩いてる人もお店の奥は覗くけど、すぐ目の前って見ないんです。そこに名のしれた常連さんを通したりするんですけど、意外とそこはばれないんですよね。

佐藤(華)

ある意味そこが分岐点になる気がします。人目につかない席はないけれど、女優さんでも普通に馴染んで食事を楽しんでくださる方もいるので。

種市

それこそオーケストラの人たちが来て、お店で演奏していたこともあったよね。

佐藤(華)

以前、世界で活躍されているソリストやオーケストラのメンバーが来店された時に、いつしか「弾くよ、弾くよ」といって、弾いてくれたということがありました。

種市

その場に居合わせた人はラッキーだよね。それこそ本当のラグジュアリーというか、豊かな時間を過ごすということだと思う。

佐藤(華)

こちらから何かをお願いするというわけではなくて、ご近所さんを中心に集まるみなさんが自然に声をかけてくださるんです。それもこの地域ならではの魅力かもしれません。

種市

みんながここは自分の店というような感じで来ているのも良いんだよね。ホーム感がある。プロ時代のつながりで、サッカー選手もよく来るよね。

佐藤(華)

今私たちのなかで進めていることの一つとして、イタリアってよく食べ物やさんに業界の人が集まって、良い選手を輩出していたりするんですけど、それをここでやりたいなと。

種市

Daialiaからイタリアのプロサッカーリーグへって夢があるね。

佐藤(大)

本当にイタリアの小さな食堂とかにはマフィアがいて、選手の采配とかを仕切ってるんです。「あいつはそこに行かせるのにいくらかかる」とかっていう映画みたいな話が本当にあるから、そういうことをDaitaliaの中でやれたらなって。

種市

めちゃくちゃやばいじゃん!ちなみに大ちゃんはイタリアに今でもよく行くの?

佐藤(大)

結婚してから行けていないですね。かといってそれまでもよく行っていたわけではなくって、サッカー辞めてすぐの21歳くらいの時に1年弱住んでいたことがあるんです。

種市

それは料理の修行のため?

佐藤(大)

料理を覚えるためというよりは、とにかく体を張っていってみないとって思って。空気感というか、国民性のようなものを見て、やっぱりゆるいんだなとか。どこの家に行っても、キッチンなんて超綺麗ですからね。料理全然やってないじゃんみたいな。

種市

それはみんなが外で食べてるということ?

佐藤(大)

外でもよく食べるし、家で食べると言ってもそんなに作り込んだものは作らないんです。まな板とかもあまり使わないし、手でちぎったりするイメージ。イタリア料理=華やかなものだと勝手に思い込んでいた部分があったけど、実際はとても質素です。20年前はまだ海のそばの人たちは海のものは食べられるけど、山のものは一切食べれないし、反対に山の人たちは海のものは食べられないというような状況で、日本よりも不自由な環境。小麦が育つところにはパスタはあるけど、小麦が育たないところにパスタはない。だったら豆食べるとか、トウモロコシ食べるとかってなるんですけど、そういう文化は行かないと分からないから。そういう意味でも行ってよかったですね。

種市

知らなかったな。

佐藤(大)

ファッションウィークをやっているミラノですら、まともな殻付きのアサリが出るようになったのはここ最近の話。ミラノのあるロンバルディア地方には海がないので、それまでは缶詰とか瓶詰めのむき身のアサリとかがボンゴレだったんです。土地それぞれだからこそ、人々はその土地に愛もあるし、その土地が一番だと思ってる。

種市

それはそれで、みんな幸せそうだね。

佐藤(大)

パンとワインを意味する「パーネヴィーノ」って言葉をよく聞くけど、その二つがあればそれで幸せなんです。時間がたって硬くなったパンをどうするんだろうと思って見てると、おじちゃんが赤ワインに浸して食べるんです。美味しいかどうかは分からないけど、一緒にいる仲間が良ければ面白いし、トランプでもあれば、皆でカードゲームやって楽しいしとか、そんな感じ。だから本当のイタリアンは僕たちが想像するような華やかな料理ではないと思っています。

本物を選ぶ人が増えたからこそ
僕たちも身の丈に合った本物だけを並べればいい

イタリアでの原体験にある限られた環境での豊かさが、今のお店作りやムードにもつながっているんですね。

佐藤(大)

守りたいのは、メニューに嘘がないこと。例えば、メニューにキャビアって書いてあるのに、2gしかキャビアが乗ってなかったら悲しくなるじゃないですか。メニューに書く以上はその食材をふんだんに使うべきだと思っているので、基本的にうちではキャビアを出しません。お店のスタイルとしては、お客さまに食べてもらいたいものが山のように盛り付けられた料理を出したいんです。。

種市

本当にほとんどのお客さんが大ちゃんのおまかせだよね。メニューはあるけど、常連さんほどメニューから頼んでいない人が多いかも。

佐藤(大)

そういう関係性になるには、さすがに1回や2回お会いしただけでは難しいので時間はかかりますけどね。僕らも楽しませたいし、お客さまも楽しみたいというお互いの気持ちが大事かもしれない。

おまかせも含めてメニュー作りは旬や市場の状況で変わるのですか?

佐藤(大)

そうですね。最近はずっとこんな感じの天候なので全然思ったようにならないし、本当に不安定で不自由。だから、そこは僕の経験や技術でカバーできるように努めています。

種市

Daitaliaの常連さんの多くは、いろんなところで食べて来ている舌の肥えた方という印象があるけれど、そういう人こそ割と大ちゃんに委ねている気がする。俺も一見食べたことがなくて、「こういう料理はちょっと…」と思っていても、大ちゃんに勧められて食べたら「めちゃくちゃうまい!」ってなることばかりだし。こういうのってなかなか大人になってからは経験できないから面白いよね。

大田

素材の活かし方が抜群だからね。

種市

一番いいタイミングでコメントもらえましたね(笑)。

佐藤(華)

オープン当時は誰でもウェルカムな店にしようというコンセプトがあったんですけど、コロナで世の中も飲食業界も大きく変わりました。自分たちがDaitaliaで何が一番大切なのか、大介はなぜイタリアに魅了されたのか。原点に戻って一から純粋にDaitaliaと向き合いました。いくつかのルールを決めたうちの一つには、ワインを飲まない人はお断りというものがあります。

種市

それは暗黙のルールというか、この規模の席数とかのバランスを考えた時にあってもいいと思うけどね。もちろん、お酒が体質に合わないという場合もあるけど、基本的なマナーとして。

佐藤(大)

初めのうちは同業の方から、「そんなんで本当にやっていけるの?」とかよく言われてました。でも、イタリアワインが大好きで厳選してたくさん仕入れているのに、違うものをくださいと言われたら悲しい。イタリアワインを飲んでほしいし、お客さまと美味しいイタリアワインについて共感し合いたい。だけどそれを言っちゃったらお客さまが減るリスクがあるけれど、あえて僕らは言っただけ。こういうお店がある分、そうじゃないお店があればいいし、ワインを飲めない人が楽しめるお店は他にもあるから行く人が選んで決めたらいい。選ぶ権利は選ぶ側にあるけれど、やる側にもやる側の権利があるから、主張があっていいと思っています。

大田

むしろ先に言ってくれてるのは親切だよね。頼んでから嫌な顔されるよりも。

佐藤(華)

誰でもどうぞみたいな状態は今の時代、本当のラグジュアリーではないと思います。やっぱりそういう空間はお互いにルールの上で成り立つやりとりと時間によって生まれるものですよね。

佐藤(大)

本当にコロナ以降、人々の価値観も変わってきたなと感じます。例えば、本物と本物に似ている別のものを並べた時に、本物を選ぶ人がすごく増えた。だから僕らもそこに対して駆け引きをしたり、半信半疑にならなくなりました。類似しているものを取り扱う店があるなら、それはそこのマーケットでやればいいし、僕らは自分たちの身の丈にあった本物だけを並べればいいので。

結果的にそれはお客様に対してもお料理に対してもすごく誠実な姿ですよね。

佐藤(大)

みんながみんな満足できれば一番いいのかもしれないけど、やっぱり真剣にやればやるほどかみ合わないことって出てくるから。それを全部拾い上げる作業をするよりは、より真剣に、できることを愚直にやるしかないです。

ここからは、ESTNATIONの印象についてもお伺いできたらなと思っているのですが、いかがでしょうか?

佐藤(大)

ESTNATIONの印象って聞かれたら、大田さんとしか答えられないな。あとは、ESTという名前のお店を昔やってたとか……。

種市

ああそうなんだ。食べ物やさん?

佐藤(大)

そうそう。渋谷区東でやっていたから、地名にかけて。

種市

東でもお店やってたんだ。イタリアン?

佐藤(大)

イタリア料理。そこでも大田さんに来てもらいましたね。そう考えると、ESTNATIONっていうとやっぱり大田さんになっちゃう。

種市

それはもう大田さんがいるところだったらどこでもいいってことだよね(笑)。

確か、ESTNATIONの“EST”も東の国からという由来でしたよね?

大田

そうそう。フランス語で東を意味するESTとNATIONを掛け合わせた造語で、東京発信という意味を込めています。

佐藤(大)

そうだったんだ。

種市

俺も知らなかった。すごいけど、今日までその共通点は大ちゃんも知らなかったんだね(笑)。

互いに楽しませたいと思える相手と
特別な関係を築いていけることが
ひとつのラグジュアリーの形

これだけ長い関係でもお互いに知らない共通点があったのは発見ですね。最後に、改めて佐藤さんの考えるラグジュアリーとはなんですか?

佐藤(大)

やはりお互いに楽しませたい、楽しみたいと思える人たちが集まれる空間ですね。コロナで思うようにいろんな人と会うことができない時期を経験したからこそ、より一層この場は特別だと思える。タネさんにせよ、大田さんにしても、ここで出会えた人たちと特別な関係を築けていることもラグジュアリーなことだと思います。もちろんお金で買えないし、誰かが補えることでもない。僕の中ではそういうものですね。

佐藤(華)

相互に求め合って成り立つ空間ですね。

種市

その考えはすごくいいね。

佐藤(大)

一方的に与える側に回るのも違うし、一方的に受ける側に回るのも違う。昔の人たちからすると、何そんな強気なこと言ってんの?って思われるかもしれないけれど、意外と今の若い子たちはすんなり受け入れたりするんですよ。だからそういう意味で時代も変わってるし、一人ひとりにとってのラグジュアリーも変わってきているんじゃないかな。

ご自身の中でもその価値観に変化があったのですか?

佐藤(大)

そうですね。若い頃はもちろんクロムハーツが欲しいとか、外車に乗りたいとかわかりやすい物欲があったけど、今は逆にそういったものはないんです。当時とは自分にとってのハッピーが違っていて。今はすごく綺麗な緑とか見たいし、家族みんなが笑っているのを共感したいし、お客さんが喜んでいるのも共感したい。昔とは価値観が変わっていますね。

佐藤(華)

最近では、山梨県の白州の野菜や水、その環境全てに恋をしています。求めているものが自分たちの中で明確となって、さらに深くなっていますね。

佐藤(大)

その一方で流行りのものとかは全然分かっていないです。誰もが知っている若手俳優とかも分からないし。そういう点では知らないことばかりだけど、まあおっさんだしもういいかなって感じ。たまに見るからに20代のお客さんに「お兄さんのおすすめでいいです」って言われることがあって、もうお兄さんではないんだけどなぁとか思いながら年取ってるなと実感します。

佐藤(華)

私も「お姉さん」って呼ばれると「え?」って態度に出ちゃう(笑)。でも、そういった感覚がフィットしないと、絶対にフィットしないから気難しいお店ではありますよね。

佐藤(大)

2、3歩で靴擦れを起こす感じです。

種市

Daitaliaは店主がこういう感じだけど、来る人たちはそれぞれに個性が立っていてそれが絶妙にいいんだよね。海上がりで立ち寄った俺の横にはめちゃめちゃおしゃれなおばさまが座っていたり。なんかそういう感じがすごくかっこいいなと思う。

佐藤(大)

ドレスコードもないですからね。自分がサンダルなくらいなんで。自由だと思うけど、あまりにも露出が多かったら注意するくらいかな。

種市

それはあったんだ!ごめん、知らなかった。

大田

今日のタネさんはほぼ露出じゃない?

佐藤(大)

タネさんの場合は、どこまでがタンクトップでどこからが肌なのかあまりよく分かんないから大丈夫です(笑)。

種市

でもそういうスタンスがさっき言っていた、大切な場所を守るということにつながって来るよね。

佐藤(華)

それでも遠くからお越しくださったお客さまにはすごく感謝して、めちゃくちゃ歓迎しますね。もしかしたらお客さんによってはサービスが重いと感じる人もいるかもしれない(笑)。決して軽い店ではないと思います。

種市

両方に愛があればいいということだよね。それこそ相互で。

大田

そのスタンスは京都のお茶屋に通じるね。おもてなしやサービスレベルを落とさないための一見さまお断りというか。

佐藤(大)

京都のお茶屋は行ったことないから、大田さんに一度連れて行ってもらわないと……(笑)。

Column

ここでは自身が思う“今”のラグジュアリーにまつわるものを紹介してもらいます。果たして、そのものにはどういった思い入れがあり、どのようにラグジュアリーを表現するのか。そんな逸品たちをお楽しみください。

横浜フリューゲルスのジャージ

横浜フリューゲルスは僕が1993年から1995年まで在籍していたJリーグのクラブチーム。Jリーグ開幕時に立ち上げた10のオリジナルチームのうちの一つなんですけど、そのなかで唯一消滅してしまったので今となっては幻のクラブチームです。在籍選手には前園選手やWACKO MARIAの森くんとかがいます。

L'Artigiano Scarperiaのワインオープナー

年間何千回と使用するオープナー。今はフィレンツェにあるL'Artigiano Scarperiaのものを使っています。このブランドは2007年創業で、そんなに古い歴史がないところもあえていいなと。持ち手のパーツは水牛の角など色々な素材から選ぶことができ、僕はオリーブの木を選んでいます。素材も天然で柄もバラバラなので一つとして同じものがないところも気に入っています。

料理メニュー

本まぐろのカルパッチョ
からすみ、らっきょうのアーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ
岩手県産鴨ロースのタリアータ

Daitalia

東京都世田谷区羽根木1丁目4-18
営業時間:17:00-23:00
電話:03-6897-2939

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ESTNATION Men's Director

NAOKI WASHIZU

Planner

AKIRA TANEICHI

Photographer

YUMA YOSHITSUGU

Writer

KEI MATSUO (TEENY RANCH)

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